治療の基本は原因物質(抗原)の除去と回避です。ハウスダスト(ダニ)アレルギーでは抗原の多い環境の整備(寝具、じゅうたん、ぬいぐるみなどのダニを掃除等で減らす)を行ってください。花粉症では外出時にマスクやメガネの着用、服についた花粉を家の中に持ち込まない、晴れた日は洗濯物を外に干さないなどの花粉回避対策が必要です。薬物療法では、眠気の少ない(非鎮静性)抗ヒスタミン薬とアレルギー炎症を抑える鼻噴霧ステロイド薬が効果的です。さらに重症な方には抗IgE抗体という注射による治療もありますが、効果は高いのですが薬価も高いという欠点があります。薬物療法でコントロール不良な重症の方に対しては、手術で鼻づまりや鼻汁を減らす方法があります。また、根本的な治療法として、舌下免疫療法などのアレルゲン免疫療法があります。通常の薬物療法で効果が不十分な方は、耳鼻咽喉科やアレルギー専門医のいる小児科や内科を受診していただき、必要があれば更なる専門機関を受診することをお勧めします。